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子どもたちや保護者が、安心して悩みを相談できる先生とは、どんな先生でしょうか。また、相談にのるときには、どのような態度や技術が必要でしょうか。 信頼され、相談される教師になるために、どんなことを身につければよいか、考えます。
『児童心理』6月号 目次 特集 相談できる先生
相談することの意味を考える 福島脩美
子どもが相談したい先生・したくない先生 加勇田修士 「見てくれている」と、どの子も感じる先生 藪添隆一
先生に相談できる子・できない子 金山健一 安心してSOSを出せる学級 塩澤雄一
◆相談にのるときの心がけ――カウンセリングに学ぶ 相談にのるときの話の聴き方 大竹直子 相談後に必要な配慮――聞きっぱなしにしない 中川美保子 チームで援助する――養護教諭の視点から 古角好美
◆こんな子にどうかかわる? 困っているのに、相談してこない子 永井 智 すぐに助けを求めてくる子 越智泰子 思春期の子の難しさ――親や教師に相談したがらない 田場千鶴
◆子どもが相談しやすい学校づくり 相談の「窓」として活用できるアンケートQ − U 阿部千春 教育相談週間できっかけをつくる 谷田弘子 教育相談部会を生かす 仁科光一
◆保護者が相談しやすい先生 保護者の相談にのるときのポイント 阪根健二 連絡ノートを使った保護者支援 玉木 敦 発達障害のある子の保護者と面接するときに 曽山和彦 家庭の問題に学校はどこまでかかわれるか ――SOSの出せる学校をめざして 丸山涼子
教師同士が相談しあえる学校づくり 水野治久
連載 ワークショップ 子どもを勇気づける教師になろう! ──アドラー心理学で子どもが変わる〈第三回〉 「共同体感覚」を身につける… 人はだれしも、一人では生きていけない 岩井俊憲・永藤かおる
●学校外の子どもの今〈ソーシャルスキルトレーニングの現場から〉 良いところ探しでほめ上手に変身! 池田聡子
窓 沢崎達夫 子ども ぐらふぃてぃ 齋藤光代
今月の本棚 『発達障害は生きづらさをつくりだすのか』/評者・橋本和明 『カウンセリング・テクニックで高める「教師力」』/評者・松原達哉
編集後記 諸富祥彦
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本号の特集テーマは「相談できる先生」である。どういう先生にであれば、安心して悩みを相談できるのか、さまざまな角度から論じてもらった。
数年前から、カウンセリングの分野では、援助希求(help-seeking)という概念の重要性が着目されている。援助希求とは、文字通り「助けを求めたり、相談できる」ことである。そしてこの援助希求が可能になるためには、助けを求める本人の意思や力量もさることながら、助けを求められる側の持つ力量や懐の深さが問われることになる。子どもも保護者も、さらには同僚も、安心して相談することのできる教師になってほしいという願いを込めて、本特集を編んだ。
ところで、この特集を編むに当たって、筆者は、かつて、筆者の研究室に長期研究生として在籍されたことのある先生方との、二つの調査結果をしばしば思い出していた。
一つの調査は、思春期の子どもを対象に「どんな悩みを、誰に相談できるか」「逆に、誰には、相談したくないか」をたずねたものである。調査の結果、わかったのは、「勉強や進路の悩み」については、「一番相談しやすいのは、学級担任」と答える子が多かったのに対して、「友だちとのことや家族とのこと」については、「一番相談したくないのが、学級担任」と答えた子が多かった、ということであった。
もう一つの調査は、やはり思春期の子どもを対象にしたもので、教師がその子にかかわればかかわるほど、子どもの援助希求性は低下する(つまり、その教師に相談したい気持ちは落ちていく)というものであった。
どちらも、「うーん」とうならせられた。いわゆる「熱血教師」には、「悩み」は話せなくなる子どものほうが多いということか、とか、やはり「相談」できるには一定の「距離」が必要なのだな、とか、いろいろなことを考えさせられた。
私が、読者の先生方にまずお願いしたいのは、自分自身のことを誰かに相談したり、されたりといった経験をまず持っていただきたい、ということである。そうすると、「相談」してもらえる教師になるには、どんな「構え」が必要であるかが、体験として実感できるからである。ちょっとした「心の空間」を感じることのできる「ホッとできる人」にしか、人は、悩みを話せないものである。 (諸富)
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