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前著『ロールシャッハ検査法』よりさらに各局面との関係の再照射を試み,同時にそれがもたらした理解が臨床の実際とその理解に与える影響と,逆に臨床の実際と理解とがこの考察と最照射に及ぼした影響を明らかにする。著者50年にわたる研究成果の集大成。
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I.形式・構造解析――状況性と対象認知 1.いとぐち 2.保続プロトコールの解析 (1)内容・主題的解析 (2)保続の構造解析 (3)全色彩カードと保続の解消 3.ロールシャッハ検査法の形式・構造解析の基本構造とその方法論的位置 (1)形式・構造解析の焦点 (2)自然科学の実証的確実性と尺度(測定)法 (3)尺度(測定)法論理と投影法 4.保続プロトコールの所見から臨床の実際へ (1)アセスメント,内容・主題解析と臨床の実際 (2)形式・構造解析と臨床の実際 5.保続に関する精神・心理臨床との相補的考察 (1)保続の構造と精神分裂病(統合失調症)世界の論理――述語・状況性の主導 (2)述語・状況性が支配,主導する原初的体験 6.内的状況性と図版における状況性
II.個と世界――把握性 1.原体験 (1)事例R1プロトコールの解析1――外輪郭形態の様態 (2)原体験の世界 (3)原体験着想と著者のロールシャッハ経験 2.原体験と外界 (1)見かけの識別的認知と認識を伴う識別的認知 (2)発達的観点からの見かけの識別的認知 (3)事例R1プロトコールの解析2――反応概念の主体と被検者の状況性 (4)事例R1と前述の精神分裂病(統合失調症)3事例とのプロトコールの対比 (5)事例R1の世界 (6)原体験の性質 (7)原体験世界の主導原理 3.外界現実と体験の超越的展開 (1)自分の気づきと認識の形成 (2)成熟の進展と未成熟の疎外 (3)形式・構造解析における発端の対象の客体・固定化 4.把握型の発達的展開 (1)融合・合一的認知の動向と,その区別・識別性との関係 (2)結果のプロトコールとしての客体・固定化 5.臨床事態成立の構造 (1)臨床事態成立時の様態 (2)臨床事態発生の時期と人生周期の課題 (3)人生周期と喪失の体験 6.共感の構造 (1)事例R1の母子合一形成の様態 (2)合一体験と成熟型の共感 7.把握型に投影される個と世界
III.体験のドラマ(I)――体験型;色彩,形体,運動 1.それぞれの個と世界との関係での体験の展開 2.意味を知る体験生成準備の様態 (1)実質的に意味づけされた色彩反応と意味を知る体験 (2)「動」と意味体験 (3)意味を知る体験の生成と臨床的視点 3.特異な「動」体験を示すR2と,構造的にみた「動」体験の性質のまとめ (1)事例R2プロトコールの特徴と整理 (2)事例R2の対象認知 (3)表明された述語・状況性の様態 (4)「動」の契機の支配と主語と述語との偽性複合 (5)「動」の契機といわゆる非定型精神病 (6)構造的にみた「動」体験の性質と運動反応のまとめ
IV.体験のドラマ(II)――投影,シュレーバー・ケース,具象に限定される体験 1.投影 (1)投影の構造的考察 (2)ロールシャッハ検査法における投影と複合体験の分化 2.シュレーバー・ケース (1)ケースの概要 (2)フロイトの考察に際しての基本姿勢 (3)考察 3.具象に限定される体験 (1)事例R3プロトコールの解析 (2)発達的な観点からみた具象に限定される認知 (3)具象に限定される体験と幻覚・妄想体験 (4)具象に限定される体験と原体験 (5)不定あるいは無形体の反応と原体験 (6)原体験が受容される体験とシュレーバー・ケースの場合
V.むすびにかえて――残された課題ならびに治療との関係 1.本書の記述を終えるにあたって 2.述語・状況性のひとり歩きのような支配がみられる事例R4プロトコールの解析 (1)事例R4の把握型――内面的過程の選択・決定の欠落と全面化する継時性 (2)事例R4の体験型――述語・状況性のひとり歩きのような支配 3.事例R4の特徴と臨床的様態像 (1)非定型精神病 (2)人格障害 4.治療との関係 (1)治療とロールシャッハ検査法 (2)見える世界で生じていること (3)見えない世界をも考慮に入れた臨床関係 (4)臨床関係の理解とロールシャッハ検査法
[事例提示] [事例再録] [領域指定図] 文献 事項索引 人名索引 あとがき
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